陰陽五行

陰陽五行的調和 水気にあふれる美しいそば

陰陽五行では蕎麦は北方に位置する水気の作物と考えられてきました。
冷水をものともせず、水を吸うと急に生命が動きだし、冷涼な霧の出るところを好む蕎麦だから、水気が強いと見られたのです。
水は植物を元気にする、つまり水気が木気を生むと考えられたので、水気のものを食して木気を迎える呪術ができました。
水気の冬に、蕎麦と冷水を組み合わせた水気を強化した作物を食する「年越し蕎麦」は、こうした原理によるものです。
木気が強いと豊作になるので、「長寿の願い」の説明になったのです。
また、火を制するのが水なので、火気の夏を制するために、水気の象徴である「寒晒し蕎麦」や「うなぎ」を火気の夏に食する習慣ができました。
このように、近世になると茅野の人々は、食を楽しむだけでなく、理詰めで考え、さまざまな呪術を生んだのです。
茅野「水萌千本杵搗製法」は、水気の蕎麦に水気を吹き込み、人の健康を願う古代からの原理に合った、古い製法です。
雑穀に水を含ませて、そのまま搗いて食すのは、原始的で自然に合った方法なのです。
種子に貯蔵されていた成分を自分で分解しながら再度合成し、新しい次代の生命を作る瞬間を捉えて食するのです。
古代の人々の知恵と江戸時代の人々の知恵と現代の技法が交錯する、茅野「水萌千本杵搗製法どうづきそば」をお楽しみください。