蓼科三室源泉には、諏訪大社由来の神様に由来する、三匹の蛇の伝説があり、イメージキャラクターにも使われています。

蓼科三室源泉物語

三室源泉は、建御名方命(たてみなかたのみこと=諏訪大社の神様)に由来する源泉です。

古事記(日本神話)によると、大国主命(おおくにのみこと)を父に持つ建御名方命(たてみなかたのみこと)は、出雲での国譲りに最後まで抵抗していました。そこで建御雷命(たけみかずちのみこと=鹿島神社)と「力くらべ(相撲の起源といわれる)」をすることになったのですが、負けてしまいます。

建御名方命は追われる身となり、あちこち逃げて、あるとき信濃国にたどり着きました。しかし、建御雷命はまだ後を追ってきます。それを見ていた地元の湯川村の人々は、声をかけ合い大勢集まって3つの穴を掘り始めます。彼らは、建御名方命と、それに同行した母親の奴奈川姫命(ぬなかわひめのみこと)と、夫人の八坂刀売命(やさかとめのみこと)、そして本人の3人に蛇に姿を変えてもらい、穴にかくまおうとしたのです。寒さの厳しい山中でしたが、なぜかその穴は3つとも暖かく大変住みやすかったそうです。

一方、追ってきた建御雷命(たけみかずちのみこと)はというと、地元の人々に尊敬されている建御名方命(たてみなかたのみこと)の様子に感服して帰ってしまいました。

蓼科三室源泉には、こうした言い伝えがあります。

3つの穴はいつしか三室(古くは御室)と呼ばれるようになり、やがて源泉(信州でめずらしい弱酸性泉)が発見されます。そうして今に至るのです。

出典:北山湯川区編「湯川むら」